IN THIS PLACE CALLED NOWHERE

bamboo_away_team2009-01-09

1992年発売 QTCY-2011
Tracklisting
1 St. Christopher/Say Yes To Everything (4:29)
2 The Orchids/Tiny Words (3:42)
3 Blueboy/Clearer (3:52)
4 Heavenly/Boyfriend Stays The Same (4:37)
5 The Wake/Carbrain (2:46)
6 Secret Shine/After Years (3:23)
7 Another Sunny Day/You Should All Be Murdered (4:39)
8 Brighter/Noah's Ark (5:12)
9 The Field Mice/ Holland Street (2:53)
10 Even As We Speak/Beautiful Day (3:18)
11 The Sea Urchins/ Pristine Christine (2:49)
12 Action Painting! /These Things Happen (2:50)
13 The Hit Parade/Gunnersbury Park (3:08)
14 The Springfields/Sunflower (3:55)
15 Gentle Despite/Shadow Of A Girl (6:43)
16 The Sweetest Ache/If I Could Shine (4:57)
17 Tramway/Maritime City (3:15)

小山田圭吾加地秀基、仲真史、瀧見憲司等が、*1当時猛プッシュしていたサラレーベルのコンピレーションが今はなき日本コロムビアのquattro(クワトロ)よりリリースされた1枚です。コロムビアレコードの90年代は、会社が傾いていたにもかかわらず、こういった商売にならない(よく言えば玄人受け)ものをひっそりと手がけていたわけで、世がミリオン!ミリオン!と叫んでいた事を考えても、一般的には時代錯誤と言われ、会社的に考えると全くの負の遺産と言わざる終えません。ただ音楽的価値からすれば、約15年以上たってどちらの作品がアーカイブ的にも価値があると考えれば、それは言わずもがなと言うことでしょう(堂々とブックオフの250円コーナーを席巻するそれらの商品を見て、これは屈辱的な行為で、単なるいじめに過ぎないと思ってしまいます)。
そもそもこのサラレーベルとは、本国イギリスの弱小(というか個人)レーベルに過ぎず、作品のファンは獲得していたが、経営状況は個人レーベルの弊害でひっ迫していました。しかしこの極東のピンポイントではあるが熱狂的フィーバーがあったことで多少なりとも改善出来、多少なりとも運営を続けることが出来たわけだが、所詮フィーバーにすぎず、それが過ぎれば、結果的それは単なるレーベルの一時的な延命処置に過ぎなかったわけで、金持ちの道楽だったと。いわれても仕方ありません。(これがインフラが発展した今の時代ならまた違った結果だったともいますが・・・)
それにしても、イギリスというのはこうも憂鬱で物悲しいサウンドが次から次へと出てくるのでしょうか、このサラレーベルもご多忙にもれず、同様のテイストで、いきなりM1から、繊細なギターとドラム、そしてか細いボーカルが歌い、言うなればイギリス(ブリストル)版ナイアガラサウンド(a.k.a大滝詠一)でして、なぜか心が内へ内へとネガティブ感に襲われてしまいます。まあそこがなぜかちょっぴりと青春時代を思い出したりしてよかったりもします。まさか僕のi-podにこんな軟弱な音楽が入っているなんて、職場の同僚たちは思ってもいないでしょうが・・。
*1

NORTH MARINE DRIVE

NORTH MARINE DRIVE

チェリーレッドの暗いアルバム

*1:いわゆる渋谷系という音楽ですね。こういった音楽のおいしい部分を再構築して自分の音楽に昇華させていたわけで、単なる”マネ”といってしまえないひとつのカウンターカルチャーです。しかし渋谷系と言われれば、それが時代に迎合してしまったとも言えなくもないところが、現在居なくなってしまったプリンス(ミネアポリスの人じゃなくて、フリッパーズの片割れの方です)を思うと偲ばれません・・。