Diamond D/Hatred, Passion & Infidelity

1997発売 D.I.T.C.の総裁*1、Diamond Dの2ndアルバム。
HIPHOPっていろんなカテゴリがあり、そのカテゴリによっては同じHIPHOPでもまったく違ったりするわけですが。ちょうどこアルバムが発売された97年ごろってHIPHOPが市民権を得て、HIPHOP自体に気軽に接触できる環境があって、こういったマニア的なCDも一般リスナーが買おうと思う選択肢になっていました。
その内容自体、D.I.T.C.という存在からも、トラックの造りはおいしいネタや、マニアックなブレイクをからめ、十分に堪能できるもので、2009年の現在でも古さは微塵も感じさせず、ソウルマナーにのっとった、クラッシックと呼ぶにはもったいない出来だと思います。こういうのって、またマイクテクニック、HIPHOPフローと言ったラップスキルについても各クルーが、マイクリレーを行うといった豪華なものもありますし、さすがをD.I.T.C.という感じでしょう。
つまりメローでありソウルでありファンキーでありっていうことが、時代の影響を受けながらも、誰でもそうだと思うんですが、JBがファンキーで、マービン・ゲイがソウルフルで、っていう分りきったことに対して、あきらめを多少持ちつつも、自分のソウル、ファンク、メローネスを遺憾なく発揮する男気みたいなのを感じるんですよね。

Hatred Passion & Infidelity

Hatred Passion & Infidelity

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*1:D.I.T.C.とは“Diggin' In The Crates"の略、つまり「レコード箱をあさる」という意味。それは、ヒップホップのトラック・メイクに(大抵)必要不可欠なサンプリング・ネタを日夜探しまくるところからネーミングされた。ロード・フィネス、ダイアモンド・D、ショウ&A.G.、バックワイルド、ファット・ジョー、O.C.、ビッグ・L(R.I.P.)というN.Y.を代表する錚々たるメンツにより結成されたスター・プロデューサー/スター・ラッパー集団。ってことからもわかるように”レコードが、そして音楽が好きな奴等”というわけですな。ちょうどこのCDリリースしたころ、ダイアモンドも日本に来て、宇田川町でレコード掘ってたっていってましたしね