HERBERT/ Around The House

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MATTHEW HERBERT のHERBERT名義によるアルバム。1998リリース。
彼の活動や言動、及びこれまでの他のアルバムの実験的要素の高さを考えると非常に聴きやすいという印象、およびハウスミュージックにおける一つの完成形をも見てとれる作品じゃないでしょうか。なによりここでフューチャーされているダニ・シシリアーノ(彼の奥さん?)のヴォーカルが無機質なのに温かさを感じさせ、非常に気持ちが良いです。ジャケ写もあり得ない美女と野獣状態というのも、ほほ笑ましく感じますね。ただこのCDは録音レベルが低いので単体でボリュームを少し上げ気味で聴かないとならないという難点がありますな。もしくは思いっきりヘッドフォンで聴くのがよろしいかと。
それにしてもこの人の活動及び作品は振れ幅が大きく面白いですね。少々頭が薄く、すきっ歯の風貌からは思いもしないアグレッシブな活動をこなしています。新作のBIG BAND名義の作品も聴きたくなってきます。それから彼の音楽制作の信条みたいなもんがありましたんでそれも是非!!

Personal Contract For The Composition Of Music - <音楽制作におけるハーバート一身上の契約書>
[Incorporating The Manifesto Of MISTAKES] - <「誤り、手違い」への声明文を含む>

何時もオリジナルで在るために、その目的、必要、そして願いの書面

1.すでに存在しているサウンドの使用は不可とする。
A.ドラムマシーンの使用は不可。
B.プレ・セット、プレ・プログラムのキーボード・サウンドの使用は不可。

2.制作過程の開始時期に集めたサウンド、又は、そのアーティストが保管する過去に未使用のサウンドのみ、サンプルとして使用出来る。そしてそのサウンドのオーダーやマニプレイションは、楽曲制作の最も重要な作業として扱われるべきである。

3.他人の音楽をサンプリングすることは特に禁止とする。

4.人間の声以外は、生楽器のサウンドの複製は禁止とする。経済的、そして身体的に可能である限り、本物を使うこと。

5.一般的に「アクシデント」として認識されている事柄は奨励される。更に、音楽制作における意図性、計画性、と同等に扱われるべきである。

6.新しい楽曲の制作開始前に、ミキシング・デスクをリセットしてはならない。これは、新しいサウンドにランダムなeqやfxを施すためである。楽曲のオーダーやレコーディングが始まってはじめて、ミキシング・デスクは通常を使用する。

7.全てのfxのセッティングは自ら行うこと。プレ・セット、又は、プレ・プログラムされたパッチの使用は不可とする。

8.それぞれの楽曲に使用された全てのサウンド、そしてその提供元は、1年以内にmatthewherbert.comにて公開される。

9.それぞれの楽曲に使用された全ての機材の詳細は、1年以内にmatthewherbert.comにて公開される。

10.全てのサンプルは、楽曲の完成とともに削除される。

11.リミックスは、原曲を制作したアーティストから供給されたパーツと、そのパーツが収められたメディア、及び、パッケージのみを使用して完成する。

There's Me & There's You

There's Me & There's You

Around the House

Around the House

彼のMY SPACEです。
http://www.myspace.com/matthewherbert

彼の行動みていると、音楽家でもあるんでしょうが、エンジニアとして音を築き上げる部分を非常に重要視しているように見えますが、以下のYOUTUBEのなかでもありましたが彼を知らない人が見たら、音楽を作っているようには見えないんじゃないかなー、特に水の中でドラムの音を録っているのなんて、市役所の役人が水質調査しているのに間違われても仕方がないと思っちゃいます。