MATT BIANCO/RICO

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オレンジのポップなジャケのこのアルバムですがキューバで現地のミュージシャンと一緒にレコーディングされたものを含んだ、彼らの通算10枚目のオリジナルアルバムです。ジャケの感じはカリブというよりも地中海(イタリア=スキマレーベル)といった感じですが、いつもどおりの彼らのライトファンクなグルーブは健在であります。まあ今回はキューバというテーマがひとつありますが、当時ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブで世界中から注目された流れがあったことを考えても安易でありますが、デビューよりマットビアンコの音楽に流れるラテンテイストとのつながりを考えれば、キューバへ向かったことも別に偶然じゃなく必然のように思えてきます。しかし歴史的な意味を含めてみても、キューバと西洋の繋がりは遮断されていたわけでもありませんし、過去アメリカのジャズミュージシャン達も積極的に交流を持った時期もある事を考えても、再度キューバ音楽が脚光を浴びたことは、ライクーダの気まぐれによるところだけでは語れないと思っています。
で、このマットビアンコ翁ですが、絶妙な立ち位置というか(存在感)、貫き通す音楽魂というか、そこにマットビアンコの真髄を見れると思います。もう20年選手ですし、少しは成長しろよと、思う一方、CD聴けば相変わらずビアンコ節だなとニヤリとさせられてしまう訳です。ライナーでも語っていましたが、「常に音楽に愛情を持って接し、自分なりに新しいことを、探していくこと、そして気持ちをオープンにして、いろいろなものを見たり聴いたりして、新鮮な感覚を保つことを重要だと感じている・・」とベテランにしてこの探究心と、勤勉さが、彼らのサウンドを支えている訳でして、なんだかビジュアル面やサウンド面からくる遊び人風(古い表現だ・・)のコンセプトを見ていると、それすら真剣じゃないかと思ってしまいます。

そういえば同じイギリス出身のミックハックネル(a.k.a "simply red")もキューバへ出向きましたな・・・・。

Indigo

Indigo

マットビアンコの中で一番踊れるんじゃないでしょうか。いやキューバで"ワッパン・ドゥビ"やって欲しいな〜