SONNY ROLLINS/HERE’S TO THE PEOPLE

[,h160,w90][,h160,w200][,h160,w110][,h160,w100]
いまさら説明は要らないでしょうが、ロリンズの1990年代のアルバム。
いまだ(2008)現役を貫いている名テナーサックス奏者ですが、さすがキャリアがあるだけに、若かりしころから晩年いいたるまでの風貌の変遷だけ見ていても面白いというか、感慨深いというかです。
当時61歳のロリンズですが、安心してJAZZを感じることができます。おそらくロリンズのロリンズたる所以はこの安心感からによるところによるところが大きいのではないでしょうか。また前年デビューしたロイ・ハーグローヴ*1という新生のトランペッターが参加していますが、若干二十歳そこそこの若造を引っ張り出してきたあたりにもロリンズのJAZZに対する愛情なんか感じます。

1. Why Was I Born?
2. I Wish I Knew
3. Here's to the People
4. Doc Phil
5. Someone to Watch over Me
6. Young Roy
7. Lucky Day
8. Long Ago (And Far Away)

sonny rollins(ts)
roy hargrove(tp) M-2,6
■clifton anderson(tb) M-3,4,7
■jerome harris(g) M-1,3 M-5,7,8
■mark soskin(p)
■bob cranshaw(elb)
■steave jordan(ds) M-1,3,5,7,8
■al foster(ds) M-2,6
■jack dejhonette(ds) M-4
1991 NYC 録音

Here's to the People

Here's to the People

*1

*1:彼の場合は、JAZZという括りで考えるよりというか、そもそもJAZZというジャンル付けで完了してしまうことが滑稽なんですが、あえて彼の説明をするならば、もっとストリート、もしくはアンダーグラウンド(いやぜんぜんメジャーなんですが)的な側面、つまりHIP−HOPやR&Bという現在進行形の音楽シーンにより近い立ち位置がしっくりきていると感じます。90年代はこのクロスオーバーな感覚がより鮮明になった訳ですし、彼が競演しているコモンや、エリカ・バドゥー、ディアンジェロとかも同様な感覚を持っていたミュージシャンが多く活躍したことを考えても、彼の立ち位置がJAZZにどっぷりつかっていなく、より時代を感じ自分で消化しスタイルを持っているところに、逆にこれまで時代を作ってきたJAZZ GAIANTS(パーカーとかマイルスとか)のソウルを感じたりします。まあそれよりなにより彼自身かっこいいんですよ、それにつきますがね。